「きのくに建築賞」募る 一般投票、公開審査も

次世代に残すべき建築物とそれに携わる人々を広く知ってもらおうと、建築三団体まちづくり協議会は、「第8回きのくに建築賞」の応募作品の建築物と、一般投票・公開審査の参加を呼びかけている。
同協議会は県建築士会、県建築士事務所協会、日本建築家協会近畿支部和歌山地域会で構成する。郷土の美しい景観に寄与する優れた建築物を地域資産として評価する環境をつくる目的がある。
募集する建築作品は2015年以降に完成した県内の建物で、用途や分野は不問。審査員長で建築史家の倉方俊輔さんや、建築家の竹原義二さんら審査員が1次書類審査と2次現地審査をし、最終審査は公開審査で行う。公開審査では入賞作品の設計者が登壇発表し、最優秀賞、入賞、特別賞などが選ばれる。
作品の応募はインターネットから。期間は8月29日まで(必着)。応募料は1作品3000円。2作品以降は1点1000円。2次審査費は1作品5000円。
ことし新たに、特別賞内に「きのくにみんなの賞」を設けた。多くの人々に関心を持ってもらいたいと、応募作品を和歌山市屏風丁の和歌山市民図書館で11月17~22日に展示し、来館者の投票のみで同賞1点を決定する。
公開審査は同市吹上の県立近代美術館で11月23日午後1時~4時45分に実施する。予約不要で誰でも観覧でき、「きのくにみんなの賞」の投票もできる。
同市狐島で一級建築士として活動する、きのくに建築賞実行委員長の山野公嗣さん(62)は、「日本には素晴らしい建築家が多く、世界からも注目されている。用途問わず、機能的で美しい建物が身近にあることを知ってもらいたい。建築への意識を高め、建物の質も上がっていけば」と話している。
作品の応募要項は同建築士会ホームページから。問い合わせは同協議会事務局(℡073・423・2562)。