エーワッショーのスーツ新調 海南でお披露目

和歌山県海南市のご当地ヒーロー「熊野來神エーワッショー」のスーツが新調された。市の特産物であるたわしなどを付けたデザインはほぼ変えずに強度を上げ、目と胸の他、腰に付けたたわし部分が光るようになった。このほど開かれたお披露目会に登場すると、会場には子どもたちの歓声が響いた。パワーアップしたヒーローは、今後ますます地域の魅力発信に力を注ぐ。
エーワッショーは、地元のまちおこしグループ「Kプロジェクト」が2014年に発表した特撮ヒーロー系のキャラクター。名前の由来は「熊野から来た神」と和歌山の方言「ええわっしょう(いいね)」から取った。
地元企業のイベントやお祭りでヒーローショーを開催するなど大活躍だったが、コロナ禍など、さまざまな事情が重なり、満足に活動できない状態が続いていた。
そんな中、Uターン就職をきっかけに、地元の魅力を伝えようとまちおこしグループに参加した同市出身の前芝和子さんが、エーワッショーの存在を知った。地域を盛り上げたいと仲間と話し合い、ユー・チューブで配信するご当地ドラマの制作を企画。衣装やメイク、カメラマンやエキストラが集まり、昨夏から撮影を始めた。しかし10年前に作られたヒーロースーツが徐々に劣化し、3話まで撮り終えたところで修理を検討。初期メンバーに相談すると修理より新調が望ましいとのことで、全10話のドラマを完成すべく費用捻出のため、クラウドファンディングやチャリティーイベントで協力を呼びかけた。
装いも新たに、エーワッショーは海南ノビノスで開かれた完成披露イベントに登場。劇団紀州のメンバーらも出演のヒーローショーは大盛況で、終演後には缶バッジやキーホルダーなどのグッズ購入者との写真撮影会が行われ、列ができていた。
エーワッショーと一緒に写真に納まった森田優ちゃん(5)は「(ショーを)初めて見たけど楽しかった。新しいスーツは光っててかっこよかった。また見たい」と笑顔。前芝さんは「今回のような子ども主体のイベントを年に何回かできれば。海南市を知ってもらうためにエーワッショーにお祭りに出てもらったり、ユー・チューブドラマなどを発信したりして、地元のPRにつながる活動をしたい」と話していた。