挑戦テーマに語る 舞の海さん講演会に500人

講演する舞の海さん
講演する舞の海さん

顧客へ感謝の気持ちを込め、きのくに信用金庫(田谷節朗理事長)は21日、NHK大相撲解説者の舞の海秀平さんを招き、和歌山市友田町のホテルグランヴィア和歌山で「きのくに講演会」を開いた。

きのくに信金と取り引きのある人を招待し毎年行っている講演会。約500人が集まり、舞の海さんは「可能性への挑戦 決してあきらめない」をテーマに、力士になるまでのことや、大柄の外国人力士との取組の裏側、政治経済のことなどをユーモアたっぷりに話した。

舞の海さんは青森県出身の出羽海部屋に所属した元大相撲力士。現役時代には「技のデパート」と称され、最高位は東小結。現在はNHK大相撲解説やスポーツキャスター、タレントなどと幅広く活躍している。

舞の海さんは日大相撲部で活躍。高校の社会科教諭の内定が決まっていたが、後輩の死をきっかっけに「人は死と隣り合わせで生きている」と思い、たった一度の人生、今しかできないことに挑戦しようと角界入りを目指したことを紹介。

力士になるには身長が足りず、頭にシリコンを入れて新弟子検査に臨んだ話もあり「シリコンを入れたことに後悔はない。挑戦しようとすると何かを犠牲にする。若い時の失敗や苦労はいいものだ」と話した。

最近は、他業種との交流の場で情報交換をすることが楽しいといい、医師の友人から「悩む人が体を壊す」と聞き、悩むのをやめたという。「真面目もほどほどに、笑って明日はきょうよりもいいことがあるんじゃないだろうかと思いながら、残りの人生を楽しんでもらえたら」と伝えた。

講演を聞いた60代女性は「相撲のことを詳しく知らなかったけれどユーモアたっぷりで共感できて楽しかった。人生クヨクヨしないで笑顔で生きます」と話した。