利益を和歌山市に寄付 ジュニエコで商売の楽しさ実感

尾花市長を囲み、寄付の目録を手渡した児童の皆さん
尾花市長を囲み、寄付の目録を手渡した児童の皆さん

和歌山市内の小学5、6年生が模擬会社をつくり、経営を学ぶ「ジュニアエコノミーカレッジ」(ジュニエコ)の決算発表と納税式が25日、和歌山市西汀丁の和歌山商工会議所であった。

和歌山商工会議所青年部(和歌山YEG、鳥﨑寛司会長)が主催。社会経済に興味関心を持ってもらい、自ら決めて行動できる人材を育てることなどを目的に実施。ことしで3回目の取り組み。

5校(和大付属、大新、名草、四箇郷、智弁和歌山)から7チーム・36人が参加。児童たちは7月に模擬会社を設立し、商品の企画、資金調達、仕入れなどを体験。10月12日の「わかやま商工まつり」で雑貨や食品を実践販売した。この日は学びの集大成として、利益の10%に当たる3万8170円を「納税」として市に寄付した。

式で鳥﨑会長は「皆さんにはこれからいろんなチャンスが巡ってきます。可能性は無限大にあります。機会を捉えて勇ましく大胆に、それぞれの夢に向かって果敢に挑戦してください」とエール。決算報告では、各社が売上目標、実際の売り上げ、利益を発表。良かった点やうまくいかなかったこと、改善策も挙げて振り返った。

社長を務めた7人が尾花正啓市長に目録を贈呈。尾花市長は各社に感謝状を贈り「皆さんがワンチームとなり協力し合って会社を設立され、販売後の分析までしっかりとされたことに心から拍手を送ります。頂いた寄付は、和歌山市がもっと楽しく、夢や希望を持てるまちになるよう役立てさせていただきます」と感謝を伝えた。

株式会社なぐさKMTはチュロスを販売し、社長を務めた名草小5年生の冨田咲衣さんは「当日はお客さんがたくさん来て忙しかったり、急にいなくなって呼び込みをしたり。商品を売るのは大変だったけど、完売できてうれしかった。みんなで協力したから達成できた」と笑顔だった。