グアテマラの教育支援 SI和歌山が奨学金を創設

奨学金の認定証と目録を手に掛下会長㊨と宮西名誉教授
奨学金の認定証と目録を手に掛下会長㊨と宮西名誉教授

女性の地位向上や青少年支援などに取り組む奉仕団体「国際ソロプチミスト(SI)和歌山」(掛下まゆみ会長)は、中米グアテマラ共和国のマヤ系先住民が暮らす貧困地域の教育支援のため、教員を目指す女子学生に対する「グアテマラ ツゥトヒル・マヤ教員養成奨学金」を創設した。12月初旬、第一号の学生に奨学金が届けられる。

同国には1960~96年の36年間続いた内戦により、多くの戦災未亡人や孤児がいる。内戦の被害者を支援してきた精神科医の宮西照夫・和歌山大学名誉教授(77)の活動を知ったSI和歌山は2002年、認証(創立)30周年記念事業として、未亡人らの社会的自立を支援するセンターを現地サンチャゴ・アティトラン市に設立。貧困により教育を受けられず、公用語であるスペイン語の読み書きが十分にできない子どもたちの就学支援、さらに同センター内への小学校の設置など、10年にわたり支援を続けた。

今では、教育支援を受けた子どもの中から教師が誕生し、教える側となっている成果もあり、現地で支援の窓口となり、後に市長も務めたマヌエル・レアンダさんとは現在も交流が続いている。

レアンダさんは昨年11月に来県し、SI和歌山の会員らと再会した際、現地では今も貧困が続き、解決のためには教育への支援が重要であることを訴えた。レアンダさんの思いを受け、新たな奨学金の創設が決まった。

ツゥトヒルとは、現地で話されているマヤ系言語の名前。第一号の奨学生はフアナ・デ・レオン・ペツェイさん(15)で、来年度から小学校教員養成課程の国立学校に進学を希望している。SI和歌山は、日本円で3年間総額45万円の奨学金を贈る。

1年目の奨学金は、11月末からグアテマラを訪問する宮西名誉教授が届けることになっており、掛下会長が奨学金の認定証や目録を宮西名誉教授に託した。

宮西名誉教授は「現地の初等教育を充実させるには教員を増やすことが大切で、SI和歌山の皆さんに応援していただけるのは大変ありがたい」と感謝。掛下会長は「日本と現地では子どもたちの育ち方が大きく違っている。私たちの支援で女子学生が教員になって、後進の指導に当たってくれることを願っている」と話している。