保育士確保へ県が協定 県内学生増の大阪千代田短大と

保育士不足と待機児童の対策の一環として和歌山県は12日、大阪千代田短期大学(大阪府河内長野市)と県内保育所等への就職促進に関する連携協定を19日に締結すると発表した。同短大に在籍する県出身学生らの就職を後押しし、若手人材の確保と定着を図る。
ことし1月時点の県内の有効求人倍率をみると、全職種が1・05倍に対し、保育士は3・24倍。県によると、保育士の有効求人倍率は2~4倍程度での推移が続いており、人員不足は顕著な状況。これに伴い、県内の待機児童数は昨年4月で53人、同10月で210人に上る。
今回の協定は、大阪千代田短大側からの提案により実現した。同短大には以前から県出身学生が入学し、県内就職の実績もあるが、本年度は1学年80人程度のうち約20人を県出身者が占めるまでに増加。県内で保育士資格が取得できる教育機関の一つ、和歌山信愛短期大学(和歌山市)が昨年度を最後に学生の募集を停止した影響があるとみられる。
今回の協定に基づき、県と大阪千代田短大は、県内の保育所等の魅力発信や実習の受け入れ支援などを行い、在学中から現場との接点を設けることで就職へとつなげる。
協定締結式は県庁で行う予定で、同短大の石井雅彦学長と宮﨑泉知事が協定書に調印する。
県は保育士の増加に向け、本年度から「わかやまで保育士になろう」推進事業を開始。円滑な実施のため、3月には県保育連合会や県民間保育園連盟など関係団体6者による包括連携協定を締結した。27年秋には、県内での一定期間の勤務を条件とする「地域限定保育士試験」の導入を目指しており、保育人材の確保を進めていく。
宮﨑知事は12日の定例会見で、「それぞれの保育所は人手不足で非常に苦労している。大学側から県に声をかけていただき、協定が締結できるのは非常にありがたいことで、期待している。今後も関係機関と連携し、安心して子どもを産み育てられる環境づくりに取り組んでいきたい」と話した。


