下村観山ゆかりの能「弱法師」 鑑賞会と着用体験

和歌山市七番丁の和歌山城ホール屋上芝生エリアステージで30日午後3時から4時半まで、下村観山生誕地記念企画能楽鑑賞会「描かれた能、舞われる画―ストーリー・ルーツ・紀州徳川家能楽を辿る―」が開かれる。
県立近代美術館で30日から「下村観山展」が開かれるのに合わせて企画されたもので、実行委が主催。
下村観山は明治から昭和初期にかけて活躍した日本画家。日本美術院を代表する画家の一人で和歌山市出身。紀伊徳川家に仕えた能楽師の家に生まれ、8歳で上京。狩野芳崖らに師事し、第1期生として入学した東京美術学校(現在の東京藝術大学)では岡倉天心に指導を受けた。横山大観、菱田春草らと共に日本美術院の創設に参加し、日本画革新運動の中心人物として活躍。代表作には能を題材にした「弱法師」(よろぼし)や光の表現が美しい「木の間の秋」などがあり、繊細な色彩や叙情的な表現で高く評価されている。
当日は喜多流能楽師の松井彬さん、武蔵野大学名誉教授で能楽研究者のリチャード・エマートさん、能面師・神仏木彫師の北澤秀太さんを招き、能楽「弱法師」の部分披露や能面の解説・能面着け体験とトークショーが行われる。
同企画実行委員会の似内裕美子実行委員長は「下村観山の唯一の重要文化財『弱法師』の俊徳丸が、重要無形文化財保持者の松井彬氏によって命を吹き込まれます。幽玄の世界をお楽しみください」と呼びかけている。
無料。雨天時は3階リハーサル室で行われる。問い合わせは似内委員長(℡070・5664・0076)。


