書道歴80年 岡さんが温山荘園で個展
広川町下津木出身の書家で、 日中書道品墨会会長、日中古硯古墨研究松巌会会長を務める、 岡紀仙さん(84)の個展 「紀仙書芸展」 が13日まで、 海南市船尾の琴ノ浦温山荘園で開かれている。 同市での開催は初。 流派にとらわれない独特の字体が岡さんの持ち味で、 「寿」「露」 などの力作約40点を出品している。 午前10時~午後5時 (最終日は3時まで)。
岡さんは幼少の頃から禅僧の岡田覚明老師に師事。 書道に親しんでことしで約80年を迎える。 「世界で自分にしか書けない字を追求したい」 と書道団体などに属せず独学し、 長年かけて自分の作風を確立してきた。 こうした 「わが道を行く」 岡さんのような書家は珍しいといい、 同展では 「晴耕雨読」 「人間萬事塞翁馬」 など自身の人生訓を表現した作品も並べている。
岡さんがこれまで学んできた書家は、 中国東晋時代の王羲之 (おうぎし)、 北宋の黄庭堅 (こうていけん)、清の鄧石如 (とうせきじょ) など多岐にわたる。 「毎日筆を持つこと」 をモットーとし、平成5年には実力が認められ、 中国世界現在美術家大辞典編委会と同世界芸術名人評審委員会から、 「世界芸術名人證証」 「書画名人」 の栄誉称号を受けた。
岡さんは 「見る人それぞれ受け止め方が違うが、 流派にとらわれない作品を見て楽しんでほしい」 と来場を呼び掛けている。
個展についての問い合わせは、 同園 (℡073・482・0201) へ。