エルトゥールル号模型展示 映画公開前に

 串本町沖で遭難したトルコ軍艦「エルトゥールル号」を題材にした日本トルコ合作映画『海難1890』の公開を目前に、映画で使われたエルトゥールル号の模型(全長5・2㍍、高さ3㍍)が、和歌山市松江のジストシネマ和歌山ロビーに展示されている。

 模型は木製で、実際の船の16・8分の1の大きさ。東映がトルコから船の図面を提供してもらい、設計を含め1年間かけて制作。細かな部分までほぼ忠実に再現したという。オークワグループが映画の製作委員会から買い取った。

 映画の船の映像は模型と実写、CGを駆使して作られ、模型は劇中で、船の座礁シーンなどに多く登場している。

 21日に同所でセレモニーが行われ、㈱オークワの神吉康成代表取締役社長、㈱オー・エンターテイメントの大桑友朗代表取締役社長、東映㈱の有川俊執行役員関西支社長らがテープカットで祝った。

 田中光敏監督は「トルコの映画スタッフが驚いたほどの精密さ。日本とトルコの映画人が一緒になって作り上げたもので、私たちにとっても大切で思い出に残る船」と話し、「映画のダイナミックでリアルな映像を楽しんだ後、さらにこの模型を見て一層楽しんでもらいたい」とPRしていた。

 映画は12月5日に公開。模型は2月中旬まで展示した後、串本町に寄贈予定という。

模型の前で、田中監督(中央)ら関係者

模型の前で、田中監督(中央)ら関係者