県の津波対策が金賞 強靱化大賞自治体部門

国土強靭(きょうじん)化に関する取り組みを全国から募り、評価・表彰する「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2016」の地方自治体部門で、県の取り組み「津波による犠牲者ゼロの実現」が金賞(準グランプリ相当)を受賞した。

産学官でつくる一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会(会長=三浦惺・日本電信電話㈱取締役会長)が主催し2回目。県の受賞は初めて。今回は全国から242件の応募があり、グランプリ1団体、金賞4団体、特別顧問賞・特別賞3団体などを決めた。

県は東日本大震災以降、南海トラフ地震に備え、避難先安全レベルの設定、エリアメール・緊急速報メールの導入、海洋研究開発機構のDONET観測情報を活用した津波予測システムによる津波予報など、全国初の取り組みをはじめ、「できることから即実行」の方針で津波対策に取り組んできた。26年度には津波避難困難地域を抽出し、その具体的な解消対策を「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム」として取りまとめ、今回はその取り組みが高く評価された。

表彰式は15日、東京都千代田区の丸ビルホールで行われ、県からは仁坂吉伸知事が出席。表彰状を受け取り「県民の命が第一。犠牲者ゼロを目指し、引き続き力を入れて取り組んでいく」と述べた。

昨年は田辺市立新庄中学校の「『新庄地震学』を中心とした防災学習」がグランプリに輝いている。

表彰状を受け取った仁坂知事(左から3人目、県提供)

表彰状を受け取った仁坂知事(左から3人目、県提供)