隨風會の紀州篆刻展 3日までGわかまる
隨風會(ずいふうかい)の第17回「紀州篆刻展」が1日、和歌山市吹上のNHK和歌山放送局1階ギャラリーわかまるで始まった。
3日まで。篆刻とは、石などに篆書体の文字を刻み、紙に押して軸や額に仕上げたもの。会員8人が中国詩文などから名言や佳句を選び、朱色と白の織りなす造形美が楽しい約30点を出品している。
「紀州と泉州の食」をテーマにしたコーナーでは、温州みかんやクエ、ホロホロ鳥などを題材にした作品を特産品と共に展示。漢字の成り立ちや形に着目し、視覚的に楽しめるよう、会員独自の表現が加えられている。タチウオや胡麻豆腐の絵柄を印に刻むなど、親しみのある作品も。
昨年に続き、真田幸村にちなんだコーナーの他、精緻に刻んだ「延命観音経」や「耀武揚威」「道契不墜」、毎年熱心に創作する小中学生の作品も並ぶ。恒例の篆刻体験(材料費1000円)もあり、年賀状用に制作していく人も多いという。
会員の山本寿法さん(49)は「石に刻むのが中心の篆刻ですが、紙づくりから字体、絵画などを考え、全てをまとめて作品に仕上げるのが一番の楽しみ。書道ではできない試みも、面白いのではと思います」と話している。
午前10時から午後5時(3日は4時)まで。問い合わせは同所(℡073・424・8111)。