留学生が日本語スピーチ 第14回和大学長杯
県内の大学や専門学校などで学ぶ外国人留学生たちが、日本語でスピーチをする「第14回学長杯留学生による日本語スピーチコンテスト」が17日、和歌山市西高松の和歌山大学松下会館で開かれ、留学生14人が自身の体験や考えを披露し、約100人が聴き入った。
同大国際教育研究センターが主催。留学生と地域住民の交流などを目的に毎年開かれており、今回は同大など県内3校に留学している8カ国・地域の14人がスピーチを行った。
ベトナム出身で同大日本語・日本文化研修留学生のレー・ティ・ホン・ニュンさん(27)は「私の人生を変えた出来事」と題してスピーチ。同国の大学入試に失敗して途方に暮れていた時期に友人が貸してくれた『名探偵コナン』の漫画を読んで日本に興味を持ったといい、三重県の弁当製造工場で3年間、深夜に働きながら独学で日本語を身に付けたと話した。
マレーシア出身で和歌山工業高等専門学校5年のムハマド・アリフ・ビン・ハナフィさんは「苦しいことは楽しいことになる」と題してスピーチ。来日当初を「不安でいっぱいだった」と振り返り、「フットサル部での活動や寮生活を通じて多くのすてきな人と出会えた。将来は日本で博士号を取得し、日本とマレーシアの友好に貢献したい」と決意を語った。
審査の結果、韓国出身で、同大日本語・日本文化研修留学生のオ・スギョンさん(21)が最優秀賞に選ばれたのをはじめ7人が入賞し、記念品が贈られた。
スピーチを聴いた同大経済学部2年の小濱有加さん(20)は「日本語がとても上手ですごいと思いました。留学生とルームシェアを始めたことで海外への関心が強くなり、来年から韓国に留学します」と話していた。
入賞したのは次の皆さん。
【最優秀賞】オ・スギョン(和歌山大学日本語・日本文化研修留学生、韓国)【2位】バユ・バグス・マヘンドラ(同、インドネシア)【3位】楊若勉(和歌山YMCA国際福祉専門学校、中国)【WIXAS賞】ムハマド・アリフ・ビン・ハナフィ(和歌山工業高等専門学校、マレーシア)【特別賞】レー・ティ・ホン・ニュン(和歌山大学日本語・日本文化研修留学生、ベトナム)▽卜令馨(同大教育学部交換留学生、中国)▽ブラシェ・フランソワ・アンドレ・フィリップ(同大システム工学部交換留学生、フランス)