金融知識の普及に尽力 垣さんに功績者表彰
金融に関する知識の普及などに功績のあった個人・団体を表彰する金融庁と日本銀行の「金融知識普及功績者」に、和歌山市の垣由起さん(54)が選ばれた。和歌山県では2人目。垣さんは「身に余る光栄。これからも金融教育に取り組んでいきたい」と話している。
同表彰は金融やその背景となる経済についての教育活動を一層推進するために開始。本年度は全国で15人、2団体が対象となっている。
ファイナンシャルプランナーの垣さんは、2003年度に県金融広報アドバイザーに就任。プランナーの知見や経験を生かし、小学生から高齢者まで幅広い世代に老後、年金、保険などのテーマで年に15回程度の講演を実施している。10年度からは県金融広報委員会が開催する子育て世代を対象にした講座「知るぽると」の講師を務め、学校へも積極的に講演活動。将来を担う若者の金銭感覚育成に尽力している。
5期15年にわたる同アドバイザー活動では、実生活に必要な金融に関する情報を分かりやすく説明するよう努める垣さん。対象層に合った講演内容をその都度考えているといい、「特に話し方には気を付けるようにしている」と話す。8日には同市手平の和歌山ビッグ愛内県消費生活センター(石井和人所長)で表彰状の伝達式があり、田中一寿県民局長から表彰状を受け取った。
田中局長は「子どもにとってお金の使い道や一生を通じての生活設計は重要なこと。長年にわたり、ありがとうございます」と金融教育活動に感謝。垣さんは「県で2人目の表彰と知り、とてもうれしく思う反面、恐縮しています」と笑顔を見せ、「スキルアップを図りながら、消費者の方々に一生懸命伝えていきたい」と話した。